贄の町新聞
戯画

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日天を乗せて、俺は自動車のエンジンをかけた。
アクセルを踏んで車体を動かすと、ゆっくりと
駐車場を出る。

その間、日天は物珍しそうに車内のあちこちを
見回していた。

日天
「綺麗にしてるんだな。
それにタバコの臭いもしない。
……吸わないのか?」

笑男
「俺は吸わないな。日天は?」

日天
「俺も吸わない」

笑男
……

まただ。普段連絡を取り合ってる時もそうだけど、
時折日天は俺を誰かと……
たぶん日天が記憶してる
昔の俺と比べるような言動をとることがある。

俺は日天と出会った時の事が記憶にない。
だからこれまでに何度かその時の事を日天に聞いた事もあったけど、
何故かいつもはぐらかされる。

半年経った今では、言いたくない理由でもあるのかもしれないと思い、
だったら日天がいつか教えてくれるのを待つって決めたけど……
こう言う言動をされるといい加減気になって仕方ない。

笑男
「そういえばさ……

――でも、結局それを口に出すこともできなくて、
俺は当たり障りのない話題に変えた。